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HEADLINE『リアルな話題で社会性と深い学びを育てる授業 』

授業妨害とイジメ問題の克服を視野に入れて シリーズ・学校現場の「困った」第2巻 

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 本書の特徴
 本書では、子どもたちの社会性を育成することを目標に、授業妨害行為やイジメ行為の防止・改善を視野に入れ、小学校から中学校で行う生徒指導のあり方や授業方法を具体的に提案します。
 学校現場では社会性育成の取り組みの重要性が、これまで以上に増しています。現代っ子の特徴として、社会性の未熟さが久しく指摘されて来ました。特に、近年ではコロナ禍で集団活動が制限されたことによって、子どもたちの社会性の未成熟さはより深刻になってきています。
 社会性を育成する取り組みは、学校教育の根幹をなしているすべての教科指導の学習過程に組み込まれるべきです。
例えば、教科学習での社会性の育成は、話し合い活動をより活発にして、主体的な・深い学びに子どもたちを誘うことで実現できるはずです。そんなときに欲しいのが、学び合える授業を実践可能にするツール、教材・学習課題を開発する方法だと思います。
 本書では、筆者が開発した小学校の算数の学習教材例や、ジレンマを内包するリアルなパフォーマンス課題6例と多数の問題事例及び対応策を紹介しました。子どもたちの回答(作文)をご一読いただけると効果が分かると思います。
なお、本書・シリーズは筆者が大学の教職課程で授業をするために準備してきた授業ノートを改めて整理したものです。
 本書が学校現場で教育実践に携わっておられる先生方や、教職を希望される若い人たちの教育実践や学習に役立てて頂けることを願っております。
倉橋 忠。A5判、全215ページ。

「目次」
第T部 社会性を育てる授業
第1章 人生の問題と教科の授業
1 人生で出会う問題と教科の学び
2 人生の問題は社会的に形成される
3 教科の授業で社会性を育む
4 学ぶ価値のある授業を追究する
5 リアルな問題場面を学習過程に組み込む
6 教室から閉め出しても社会力は育成できない

第2章 授業妨害やイジメの常習化を防ぐ手立てはあるのか
1 別室指導で個別の回復指導を行う
2 別室指導の始めは教科担任との個人面談から
3 教室に復帰させるための特別カリキュラム
4 複数の子どもを「別室」に集めないことが原則
5 管理職も参加する全校態勢で臨む別室指導

第3章 イジメの背景に児童虐待があった
1 イジメの震源は児童虐待の被害者だった
2 学校は安全な所と感じた子ども
3 教室の仲間と教員たちに癒された非行少女
4 学ぶ楽しさが非行を乗り越える力になった
5 再び虐待され夢を踏みつぶされた子ども

第4章 子どもたちの社会力の実態を理解する
1 社会力の基礎は何歳までに形成されるのか
2 群れることが苦手になった
3 話せない子どもたちと「対話的な学び方」

第5章 イジメを防ぐ手立てを模索する
1 イジメがなくならない
2 イジメは自然界のままの姿だと受け止める
3 教科指導でイジメ行為を未然に防ぐ
4 イジメ行為を学習集団の育成と分かる授業で防ぐ

第6章 教科の学びと社会性を一体化させる授業
1 授業に社会性を育成する機会を組み込む
2 知識・技能の獲得だけで社会性の基礎は育つか
3 高学歴者の犯罪行為が多く犯罪被害は大きい
4 知識(判断基準)を伝えながらスキルを身に付けさせる
5 中学生の「当たり前」と「学び」

第U部 教材の開発は借り物競走
第7章 教材・教具の開発と選択
1 教材の選択は借り物競走
2 教科書で教える
3 情報処理能力の育成と授業設計
4 教育目標と教材の関係
5 すぐれた「教材・教具」の条件
6 教材を選択したり開発する方法

第8章 教材・教具を活かす方法
1 授業展開と教材の構成
2 発問で教材を活かす
3 教材の提示方法を選択する
4 教材を同時に提示する

第9章 思考するためのツールを指導する
1 議論の仕方を指導する
2 キーワードだけで情報整理する方法を指導する
3 思考を可視化する方法を指導する

第10章 ICT活用と教材選択の課題
1 授業でICTを活用する場面
2 従来型授業よりもICT活用授業は危険性をおびる
3 ICT活用で意見発表できる子どもばかりではない
4 リアルな話題を提示してICT活用のメリットを活かす
5 ICT活用の便利さと不自由さ

第V部 リアルな教育目標にリアルな教材で迫る
第11章 教育目標を行動目標化する
1 二つのキジュン。評価規順と評価基準。
2 「知識・技能」の規順と基準
3 「思考力・判断力・表現力」の規順と基準
4 「主体的に学ぶ態度」の規順と基準

第12章 リアルな問題場面を学習課題にする
1 たこ焼きを買おう(子どもの暮らしを教材にする)
2 算数を使って仲良く遊ぶ
3 小学校低学年の仲間でたこ焼きを買う
4 小学校高学年の仲間でイチゴのパックを買う

第13章 情報のウソを見破ろう
1 世界地図の方位は正しいか
2 小学校の理科の知識を活用する
3 難問の時差計算をクリアーする

第14章 漬物で日本の歴史に迫る
1 身近な話題を「教科する」視点でとらえなおす
2 漬物の原材料と食材の歴史
3 グループ学習で培った推理力を定期試験で試す

第W部 社会科の授業で社会性の育成に挑む
第15章 縄文草創期に家族はどう生き延びたのか
1 社会性を高めるパフォーマンス課題の条件
2 「弱っている母親をどうするか」(パフォーマンス課題1)
3 作文「弱っている母親」評価基準・ルーブリック
4 生き延びる方法の意見が分かれた
5 作文に現れた現代っ子の「家族観」と選択
6 作文に現れた現代っ子の倫理観と課題
7 現代っ子の特徴・課題が見えた
8 作文の書き方を通して家族関係を考える(回復指導)

第16章 天ぷらそばでグローバル化に迫る
1 授業「『天ぷらそば』は和食といえるか」のねらい
2 「天ぷらそば」のキャッチコピーを作ろう(パフォーマンス課題2)
3 スーパーマーケットの「食品広告」を教材にして
4 「方丈記」に学ぶ
5 自動車工業をグローバル化の教材に

第17章 避難所の運営を学習課題にする
1 「人間は社会的存在である」を指導する
2 対立と合意・効率と公正を指導する
3 社会生活と「決まり」の役割を指導する
4 巨大地震が発生したときの避難所を教材にする
5 避難所に届いた弁当をどう分配するか(パフォーマンス課題3)
6 回復指導で事実のとらえ方と「公正」を考えさせる
7 回復指導で「弱者優先」の判断基準を伝える

第18章 リアルな危機的場面で迫る授業の成果
1 食料危機をどのように克服するか(パフォーマンス課題4)
2 課題「食料危機をどのように克服するか」の趣旨
3 「食料危機をどのように克服するか」の採点基準
4 「作文」に主体的な態度が現れた
5 「世界の食料危機」に子どもたちはどう回答したか
6 「公平」を知るだけでは行動につながらない
7 「効率と公正」の意味を回復指導する

第19章 若者の家計簿を学習課題にする
1 生活費の意味を指導する
2 10年後の自分の家計を考えてみよう
3 家計簿の計画を立てる(パフォーマンス課題5)
4 子どもたちが立てた「家計簿の予算」(答案)
5 生活費の意味を回復指導する

第20章 会社経営と労働者の働きがいを学習課題にする
1 子どもたちの社会性は育ったのか
2 「利潤をどう配分するか」(パフォーマンス課題6)
3 課題作文「利潤をどう配分するか」のルーブリック
4 客観テストの結果と「課題作文」の全体的傾向
5 優先する配分項目で意見が分かれた
6 子どもたちが出した結論とその理由(答案)
7 再び、「効率と公正」の回復指導を行う

第21章 社会性の獲得には痛みが伴う
1 「公平概念」を教え込むことはできない
2 優れた経営者は「弱者への思いやりの心」を求める
3 賃金格差を肯定する論拠を支える「素朴概念」
4 克服すべき課題・素朴概念「自己責任」の内容
5 素朴概念「自己責任」の克服は過酷な試練
6 個人の努力で克服できないこともある
7 素朴概念「自己責任」が見落としていること
8 素朴概念「自己責任」を解く鍵

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