試験問題「市長として決断しよう・防犯カメラを設置するか」HEADLINE
【観点】
【問題】 2016年実施
最近は、小学生や中学生をねらう悪質な犯罪や、空き巣などの犯罪が少しずつ増えてきている。そこで、尼崎市内では小学校の通学路に防犯カメラを設置して、犯罪の増加をおさえて欲しいという要望が市長室に多く入ってきている。
市民の要望に同意したい市長は、副市長や市役所の幹部職員の意見を聞きながら、防犯カメラを設置する方向で政策を進めたい。
東京都が始めている事業を参考にすると、設置費用は1台あたり38万円かかる。尼崎市には42校の小学校があるので、1校あたり10台設置するとすれば、420台を設置することになり、費用にして合計1億5960万円が必要である。
ちなみに、東京都は全事業費24億7千万円で、2018年度までに6500台を設置する予定だ。1校5台で6500台、都内の公立小学校全1300校の通学路に防犯カメラをつける。
市民の中には、防犯カメラの設置に反対する人達も多い。プライバシー権を侵害されたり、市民の肖像権が侵されると主張している。
もし君が、市長だったら、この要望をどうするか。市内の小学校の通学路に防犯カメラを設置するか。するとすれば、どのようなことに気をつけなければならないのか。
市長として結論を出して、市議会にその結論と根拠を説明する準備をして下さい。
【解答・採点基準】
① 自分の結論を書くことができている(2点)。
② 対立している内容の説明ができている(対立)(2点)。
③ 防犯カメラ設置のメリットとデメリットを説明できている(効率)(2点)。
④ 設置する場合と、設置しない場合のどちらが市民の基本的人権を守れるようになるのかを検討している(合意)(2点)。ここまでで合計8点。
⑤ さらに、防犯カメラを設置することについての問題点に、自分なりの結論を出した根拠(理由)を筋道を通して説明できているか(公正な思考・判断)を評価する。その部分が2点。それで、合計10点満点になる。
採点は、加点法をとる(評価できる部分を足していく採点方法)。
ただし、論理矛盾をおこしている記述は-2点とする。そのため、論理矛盾があれば、それに関する記述はすべて相殺(差引きして帳消しにすること)されて0点になる。
【子どもたちの答案・作文 授業で使用した教材など】
○ 子どもたちの答案「作文」の代表作品
○授業で使用した教材「パフォーマンス課題」、「尼崎市の財政状況」」
○授業で使用したプレゼンテーション「もし自分が市長だったら」
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