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試験問題「家族機能と女性の役割の変遷」HEADLINE

【観点】
  • 社会的思考・判断

【問題】
1992年実施
 次の文をよく読み、各問に答えなさい。

 ( ア )中心の時代の家族では、家族全員で男性も女性も農作業に従事していた。子どものしつけや職業教育も家族内で行われた。
性的に仕事内容の違いが明らかにみられたのは、女性が子どもを産み授乳することぐらいであった
 しかし、( イ )化が進むと、多くの男性=夫は工場(家族外)へ働きに出かけるようになり、
働く場所と家族の暮らす場所が異なるようになった。そのような中で、女性=妻は、家庭に残って家事と子どものしつけや教育に専念するという家族が増えるようになった。こうした社会・家族では、女性=妻が社会に出て自分の個性を生かした職業につくことは非常に困難となった。やがて、「男は仕事、女は家庭」という考え方が定着するようになる。これは同時に、女性の社会的な進出をさまたげるだけでなく、女性の地位を男性の地位よりも低いものとする考え方をともなっていたのである。
 そして、( ウ )が子どもの教育をするようになると、家族の教育機能は縮小された。また、それまで家事労働で生産されていた、みそ・しょうゆ・衣服なども工業化の進展にともない工業製品として生産されるようになり、家族の生産するものはほとんどなくなって家族の経済的な機能も縮小した。と同時に、家事労働を減らしていった。さらに、電化製品が一般家庭に普及するようになると、家事労働の時間が短縮されるようになった。このことが、女性=妻の社会的な生産活動への参加を可能にする1つの条件を形成したとも言えるのである。

(1) 文中の( ア )~( ウ )に適語を入れて、文を完成しなさい。
(2) 下線部1を何というか。漢字4文字で答えなさい。
(3) 下線部2を何というか。漢字4文字で答えなさい。
(4) 下線部3を何というか。漢字6文字で答えなさい。
(5) 最近、下線部3のような考え方を見直し、子どもの利益を最優先し社会や家族内において男女平等を実現するべきであるとする条約が、国際連合の総会で採択されわが国も署名した。その条約名を答えなさい(略称でよい。漢字8文字)。
(6) 今日の家族の経済的な機能は、生産中心か、消費中心か、答えなさい。



【解答・採点基準】
(1)ア 農耕       イ  工業     ウ 学校
(2) 性的分業     (3) 職住分離     (4) 性別分業主義
(5) 女子差別撤廃条約   (6) 消費中心




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