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試験問題「西欧による支配とアジア・アフリカ・南北アメリカ」HEADLINE

【観点】
  • 社会的思考・判断

【問題】
1996年実施
 次の文は、西ヨーロッパ諸国と、東南アジアやアフリカおよび南北のアメリカ大陸の国々に関するものである。よく読んで、(  )に入る適語を、下の語群からえらび文を完成しなさい。

 15世紀後半の1492年に、アジアの( 1 )をめざしたコロンブスが( 2 )に到着した。このコロンブスの行動によって、西ヨーロッパの国々が、南北のアメリカ大陸に( 3 )を求める動きのきっかけとなった。
 ウォルト・ディズニーのアニメ映画「ポカホンタス」は、そのころの一場面をえがいたものである。そのアニメ映画では、ヒロインのポカホンタスと、( 4 )人のスミスとの恋(こい)がえがかれている。ポカホンタスは先住民( 5 )の娘(むすめ)であり、ドラマは、民族を越えた純粋(じゅんすい)な恋愛(れんあい)物語としてえがかれている。しかし、アニメ映画「ポカホンタス」は、単なる恋愛物語ではなく、南北アメリカ大陸を西ヨーロッパ諸国が( 6 )したという、歴史的な事実を表現するアニメ映画である。
 さて、16世紀ごろになると、西ヨーロッパ諸国は中・南アフリカやアジアにも進出し、ほとんどの国を( 3 )にした。南北のアメリカ大陸が、西ヨーロッパによって支配されるようになると、西ヨーロッパは、労働力として中・南アフリカの人々を( 7 )として、南北アメリカ大陸に運んだ。18世紀~19世紀に中・南アフリカから連れ出された人々は、6000万人をこえるといわれる。この数は、当時(とうじ)の日本の人口の2倍の数である。これを( 7 )貿易というが、これによって、中・南アフリカの発展は止(と)められ、むしろ文化・経済的におくれるようになった。
 19世紀後半には、イギリスから独立した( 8 )もアジアに進出した。西ヨーロッパやアメリカは、熱帯原産(げんさん)の( 9 )を大量に手に入れようとして、現地の人々を安い( 10 )でやとい、大規模(だいきぼ)な農園を開いた。この大規模な農園を( 11 )という。また、西ヨーロッパやアメリカは、農産物だけではなく、中・南アフリカやアジアの( 12 )を、本国に持ち帰った。
20世紀に入ると、日本も東アジアや東南アジアを( 3 )にするために、各地を戦渦(せんか)にまきこみ多くの人々を苦しめた。やがて、第2次世界大戦後、植民地は独立し、社会主義の方法を取り入れた国や、資本主義の方法を取り入れた国など、さまざまな国ができた。しかし、ベトナムはフランスからの独立を宣言した後で、南北に分断(ぶんだん)されて、アメリカ合衆国との戦争が長く続き、1976年にようやく統一を実現した。
 さて、東南アジアでは、今でも多くの農民が地主に高い小作料をとられたり、安い賃金でやとわれたりして、苦しい生活をしている人々が多いのが現状である。地主は、輸出用のさとうきび・コーヒー・パイナップルなどの( 13 )を栽培するために、小作地を取り上げることもある。さらに、1960年代には、稲や小麦の新品種が開発されたり、かんがい施設が建設され、収穫量を増やす運動がアジア各地で展開された。これは「( 14 )」とよばれた農業生産の改革運動であった。しかし、これは費用がかかりすぎたため、貧しい農民には無理であった。こうして、土地をうばわれた農民たちは、高層ビルの立ち並ぶ大都市に( 15 )を求めて集まりだした。大都市では、農村から出てきた人たちで労働者があふれるようになり、人がくらすには条件の悪い所に、多くの人々がくらすようになっている。


【 語 群 】
  どれい  インド  アメリカ合衆国   植民地  イギリス   インディアン 侵略
  賃金  プランテーション   農産物   商品作物   緑の革命   鉱産資源
  西インド諸島   仕事




【解答・採点基準】
1 インド      2 西インド諸島     3 植民地    4 イギリス
5 インディアン   6 侵略       7 どれい      8 アメリカ合衆国
9 農産物      10 賃金     11 プランテーション   12 鉱産資源
13 商品作物     14 緑の革命    15 仕事



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