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試験問題「東南アジアの発展と課題」HEADLINE

【観点】
  • 社会的思考・判断

【問題】
1993年実施
 次の文は、東南アジアに関するものである。各問に答えなさい。
 東南アジアは豊かな( ① )に恵まれた地域である。その( ① )を求めて、16世紀ごろからヨーロッパ諸国が進出し、ほとんどの国を( ② )にした。19世紀後半には( ③ )も進出した。ヨーロッパ人やアメリカ人は、熱帯原産の農産物を大量に手に入れようとして、現地の人々を安い( ④ )でやとい大規模な農園を開いた。この大規模な農園を( ⑤ )という。
 また、鉱産資源の( ⑥ )をヨーロッパ人やアメリカ人は、本国に持ち帰った。第2次世界大戦のとき、日本は東南アジアを( ⑦ )し、各地を戦渦にまきこみ多くの人々を苦しめた。
 第2次世界大戦後、植民地は独立し、社会主義の方法を取り入れた国や、資本主義の方法を取り入れた国など、さまざまな国ができた。しかし、ベトナムはフランスからの独立を宣言した後で、南北に分断されて、( ③ )との戦争が長く続き、1976年にようやく統一を実現した。
 さて、東南アジアでは、今でも多くの農民が( ⑧ )に高い( ⑨ )をとられたり、安い賃金でやとわれたりして、苦しい生活をしている人々が多いのが現状である。地主は、さとうきび・コーヒー・パイナップルなどの( ⑩ )である輸出用の作物を栽培するために、小作地を取り上げることもある。さらに、1960年代には、稲や小麦の新品種が開発されたり、かんがい施設が建設され、収穫量を増やす運動がアジア各地で展開された。これを「( ⑪ )」とよばれた。しかし、これは費用がかかりすぎるため、貧しい農民には無理であった。こうして、土地をうばわれた農民たちは、高層ビルの立ち並ぶ大都市に( ⑫ )を求めて集まりだした。大都市では、農村から出てきた人たちで労働者があふれるようになり、人がくらすには条件の悪い所に、多くの人々がくらすようになっている。

(1) 文中の( ① )~( ⑫ )にあてはまる適語を下の語群から選んで、文を完成しなさい。記号で答えること。
  ア 日本    イ ロシア    ウ アメリカ      エ 援助    オ 侵略
  カ 資源    キ プランテーション    ク すず    ケ 植民地  コ 賃金
  サ 地主    シ 小作料     ス 商品作物      セ 緑の革命     ソ 仕事

(2) ⑤のような大農園で栽培される輸出用の作物だけにたよる経済が、東南アジアのこれまでの経済であった。これをモノカルチュアとよぶが、どんな問題点が考えられるか。かんたんに説明しなさい。

(3) 大都市に多くの労働者が集まりすぎるとどのような問題がおこるか。かんたんに説明しなさい。




【解答・採点基準】
(1) ① カ   ② ケ   ③ ウ  ④ コ   ⑤ キ   ⑥ ク  ⑦ オ   ⑧ サ   ⑨ シ   ⑩ ス   ⑪ セ   ⑫ ソ
(2) 農作物の豊作・不作に経済が大きく影響を受け、不安定な経済となる。
(3) 労働者があふれるように多くなると、低賃金になりやすく、また失業者の増加を防げない。さらに、スラム街の発生などの問題が生じる。


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